住まいづくり情報ガイドブック
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第9章 住まいのお手入れ  0971-11-21-31-42-12-22-32-42-52-62-73-13-23-34-14-24-35-15-25-35-45-55-65-76-16-27-18-19-19-29-3104)外  壁1.モルタル壁 モルタル壁は性質上、乾燥収縮によるクラックが入りやすく、これを完全に防止することは困難です。しかし、下層にアスファルトフェルトなどの防水層があるので、ヘアクラック(髪の毛の太さくらいまでの微細なひび割れ)程度であれば心配いりません。一般に吹付けタイルやリシンなどで吹付け仕上げされる場合がほとんどです。 雨水のはねあがりなどの汚れは、仕上げを損傷しない程度に柔らかいブラシなどで水洗いします。また、基礎のまわりに犬走りや玉砂利を施すことによりこれを防止することができます。 大きな亀裂がある場合は、放置するとモルタルのはく離をまねくなど、建物の耐久性を大きく害します。定期的に点検し、早めに補修しましょう。市販の充填剤やコーキング材を注入する方法もありますが、専門の業者に依頼するのが適切です。 太陽光線や外気、雨水などにより吹付け仕上材の塗膜が傷み、褪色をおこします。吹付け仕上材の耐候性は、直接外気にさらされるトップコート(主材を保護して寿命を永くするために表面に塗る仕上塗料)の材質に左右されます。材質により耐用年数は異なりますが、通常、3~5年で塗り替えます。これを怠ると、吹付け材のひび割れやはく離などの損傷につながります。塗り替える際は、専門の業者に依頼しましょう。2.サイディング壁 乾式外壁材を総称してサイディングといい、使用材料によって窯業系、金属系、ALC系などに分類されます。ここでは特に窯業系及びALC系について説明します。いずれも継ぎ目に特殊な加工を施してあり、シーリング材を充填して雨仕舞されています。 ほとんど素材に何らの加工を施したものですので、汚れた場合には素材を傷付けない程度の堅さのブラシやモップで水洗いします。 サイディングの継ぎ目のシーリング上層の吹付け仕上材には、材質上クラックが生じることがありますが、外壁の防水性能には影響がありません。 サイディングの場合も、太陽光線や外気、雨水などにより吹付け仕上材の塗膜が傷み、褪色をおこします。吹付け仕上材の耐候性は、直接外気にさらされるトップコート(主材を保護して寿命を永くするために表面に塗る仕上塗料)の材質に左右されます。再塗装の際には基材に十分なじむものを選ぶことが大切です。専門の業者に依頼して下さい。 サイディングが割れたり破損したりした場合は、その部分のみ抜き取り、交換することができます。 シーリング部分については、太陽光線や外気、雨水、温度変化により劣化しますので、2~3年ごとに点検してください。老化した箇所はへらなどで取り除き、シーリング材を充填することにより補修できます。

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