住まいづくり情報ガイドブック
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102  第9章 住まいのお手入れ1-11-21-31-42-12-22-32-42-52-62-73-13-23-34-14-24-35-15-25-35-45-55-65-76-16-27-18-19-19-29-3102.板張り壁・化粧合板張り壁 化粧合板は、普通合板の表面に加工を施して、木目調などの化粧をしたもので、プリント合板とも呼ばれます。 メンテナンスとしては、ふだんは軟らかい布で乾拭きするか、化学ぞうきんで汚れを落とします。汚れが目立つときには、住居用洗剤を薄めたぬるま湯で拭き取り、真水のかたしぼり雑巾で拭きます。この際化粧合板などは力を入れすぎると表面のプリントを損傷することがありますので注意しましょう。 また、化粧合板などにはシールやテープを貼ることは極力避けましょう。これらをはがす際に表面材もいっしょにはがれたり、はがしたあとが汚く残ってしまいます。また、化粧合板などには、極力直射日光を当てないようにしましょう。表面材の変色やはく離の原因となります。 化粧せっこうボードには、せっこうボードの表面にあらかじめ化粧加工をした紙を用いたものや、化粧加工した紙やプラスチックのシートを張りあわせたもの、塗装、型押し凸凹などで加工したものなどがあります。耐水性の低いものは水拭きできませんので、あらかじめ設計者などに材料の性質を確認しておきましょう。3.繊維壁・砂壁 繊維壁は繊維やパルプを使って綿のようにソフトに仕上げた塗り材で、砂壁は色砂を糊で練ったものを表面仕上げに使用したものです。どちらも和室の内壁などに用いられる伝統的材料です。ひび割れ、汚れなどが目立たないのが特徴ですが、表面がデリケートなのでお手入れには十分な注意が必要です。 メンテナンスとしては、汚れを落とす確実な方法がないので、ふだんから汚さないよう心掛けること、乾燥状態を保ち、カビ防止に心掛けることが大切です。また、ふだんの掃除は軽くはたき掛け程度にしましょう。砂壁押さえ用スプレーなどが市販されていますので、これを利用するのも一案です。 汚れ、はがれなどの損傷がひどくなったら補修しましょう。繊維壁などの補修材は市販されていますが、同質の材料でない限り、既存のものをかき落として全面塗り替えることが必要です。専門の業者に依頼するのが適切です。薄めたぬるま湯を含ませた布で拭きとったのち、真水でかたしぼりした雑巾で拭きます。  また、ビニルクロスがはがれたときは、下地の汚れを取り除き、酢酸ビニル系接着剤を水で薄めたもので簡単に貼ることができます。  また、ビニルクロスにカビが発生したときは、次の方法で落とします。  ⃝住居用洗剤を薄めたぬるま湯で拭きます。  ⃝これで取れないカビは塩素系漂白剤または市販のカビ取り材を使います。  ⃝カビを取ったあとは乾拭きします。さらに、市販のカビ防止剤を吹付けておくと効果的です。  全体的に汚れが目立ってきたときや部屋の雰囲気を一新したいときはクロスの貼り替えが効果的です。  クロスやビニルクロスの貼り替えは、材料も市販のものが豊富に用意されていますので、素人でも手軽に行えますが、下地に古い裏紙が残っていたりして不陸のある場合には調整が必要となります。また、継ぎ目の模様合わせなど、美しく仕上げる自信がなければ専門の業者に依頼した方がよいでしょう。  なお、台所などの火気使用室の内装材料は法令により一定の防火性能が要求されます。これらの部屋のクロス等の貼り替えの際は、材料店などにご相談ください。ウ)クロス・ビニルクロス貼り替え

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