住まいづくり情報ガイドブック
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第2章 住宅建築工事を発注する  021 短所:特別に工事監理契約を結ばない限り、法的に責任の重い「工事監理」ではなく、施工業者が現場の工程や予算を把握する「工事管理」だけで工事が進みますので、施工業者が良心的でないときは、とかく施工業者側に都合のよい設計や施工となり、第三者的な立場でのチェックができない可能性が高くなります。 短所:設計・施工一方式に比べて、一般的に設計・監理料は高くなりますが、施工業者を選定する際に、きちんとした実施設計図に基づき、数社から見積もり等を取るようにすれば、工事費用を適正な範囲に抑えることも可能です。1-11-21-31-42-12-22-32-42-52-62-73-13-23-34-14-24-35-15-25-35-45-55-65-76-16-27-18-19-19-29-310 工事監理  建築主に代わって設計図書のとおりに工事が施工されるよう現場を監理する仕事で、工事の不良1.設計も施工も一括して施工業者に依頼する方法(設計・施工一括方式) 長所:施工業者の設計部門が工事受注を条件に自社規格の工法や材料で設計しますので、一般的に設2.設計及び工事監理は建築士(設計事務所)に、工事の施工は施工業者に別々 に分けて依頼する方法(設計・施工分離方式) 長所:工事施工者とは別の立場の専門家により、完全に建築主サイドだけの意向や諸条件を反映して設計がなされます。また法的な責任のある「工事監理」により設計どおりの現場施工が確実なものになります。や欠格等を未然に防ぐことになります。  建築主と工事施工者との間のトラブルを未然に防ぐと共に、質の良い「住まい」を完成させるためには非常に重要な仕事と言えます。計料が安く、また工事がスムーズに進むことだといわれています。3)設計者の業務内容 設計者へ設計及び工事監理を依頼した場合の主な業務内容は、一般に次のようなものになります。⃝設計図面の作成⃝工事費の見積⃝建築基準法に基づく建築確認の申請書作成⃝公的融資住宅としての工事審査の申請書作成⃝工事施工者選定の際の助言⃝工事請負契約の際の立会い⃝工事の監理⃝建物の完了検査及び建築基準法上の検査手続き⃝建物引渡しの立会い⃝入居後の維持管理のアドバイス など4)設計はどこに依頼するか 設計を依頼する方法として、次の方法があります。

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