住まいづくり情報ガイドブック
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第9章 住まいのお手入れ  0931-11-21-31-42-12-22-32-42-52-62-73-13-23-34-14-24-35-15-25-35-45-55-65-76-16-27-18-19-19-29-310  基礎の表面は、通常モルタル塗りされているので、表面に亀裂が見つかった場合であっても、直ちにコンクリート基礎本体におよぶものかはわかりません。コンクリート本体の亀裂は、基礎の構造耐力に影響します。もしも亀裂を見つけたら、さらに、床下から基礎の内側を点検し、異常が認められたら、専門の業者にご相談ください。  地盤の状況にもよりますが、長期間にわたる荷重負担、付近での地下水のくみあげ、地震などにより建物を支える地盤が局部的に沈下することにより生じ、極端な場合には基礎が破断してしまうことがあります。特に、従前が傾斜地や沼地であった土地や盛土した敷地に建設した例に被害が多いようです。1年に1回程度、建物全体を距離の離れた位置から眺めてみましょう。  床下の換気は木部の腐朽防止上重要です。換気口まわりに物を置いてふさいだりしないよう注意してください。浴室、洗面所など水まわりの床下は特に湿りがちなため、十分点検し、換気をよくしてください。  また、寒冷地では、寒さ防止のために開閉式換気口を設ける例が見受けられますが、この場合春先  外壁におけるモルタルのクラック、サイディングのシーリング不良などが生じると、壁体内に雨水が侵入し土台まで濡らすことがあります。また、壁体内の結露も土台腐朽の原因となります。雨天でもないのに基礎が濡れているのを見かけたら要注意です。  しろありは土台、床組の大敵です。土台などは新築時に防腐・防蟻処理がなされている場合でも、2.土台・床組 土台や床組は地盤面に近いため、木造住宅の部位の中でも最も腐朽、虫害の被害を受けやすい部位です。 木部の耐久性を維持するためには、床下の換気を良好に保ち、木部を常に乾燥状態に置くことが大切です。には必ず解放することを忘れないようにしましょう。その効果は永久的なものではありません。一定期間ごとに点検、再処理が必要となります。1)構造躯体1.基  礎 基礎は自重、積載荷重、風力圧、地震力など建物にかかる力を地盤面に伝える大事な部分です。よって、基礎に異常が生じると、建付けが悪くなったり、建物が傾いたりするなど住まいの居住性のみならず安全性が懸念されます。以下の注意を必ず守ってください。ア)亀  裂イ)不同沈下ウ)換気不良ア)腐  れイ)虫食い9-3部位ごとの点検と維持管理のポイント

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